おもちゃ名作選

くもんのジグソーパズルにハマる姿に2歳息子の「秩序の敏感期」を見る。

くもんのジグソーパズルにハマる2歳の息子から「秩序の敏感期」を感じる おもちゃ名作選

こんにちは。最近、2歳8ヶ月の息子が「くもんのジグソーパズル」にハマっています。

本記事では、彼が強いこだわりを持ってパズルに取り組む姿を見て、モンテッソーリ教育の「秩序の敏感期」に通じる気づきを得られた話をご紹介します。

この記事は、次のような読者さんにお読み頂ければ幸いです。

  • 「くもんのジグソーパズル」の特徴を知りたい方
  • 「くもんのジグソーパズル」の少し変則的な遊び方も知ってみたい方
  • 2歳児の「秩序の敏感期」の表れ方の事例を知りたい方
  • 知育玩具としての「くもんのジグソーパズル」の魅力を知りたい方

1. 2歳息子、ジグソーパズルにハマる。

ジグソーパズルの導入経緯

最初は、何か狙いがあってパズルを導入したわけではなく、色んなものに触れてもらう中のひとつ、というくらいの位置付けでした。

最初にパズルというものに触れたのは、下の子の出産のための里帰り先である新潟の実家に滞在していた時。祖母からプレゼントされた全く別のピクチャーパズルが、息子をパズルの世界へいざなう入り口になりました。2歳3ヶ月ほどの頃です。

その後、「くもんのジグソーパズル」に初めて触れたのは2歳5ヶ月の頃。最初のパズルよりも少し難しいものにチャレンジしたいのかもしれない?と思って購入して息子に紹介してみたのが始まりです。

「くもんのジグソーパズル」の特徴

「くもんのジグソーパズル」には、以下のような特徴があります:

ステップアップ方式

難易度が異なるシリーズ(STEP1~STEP7)があり、初心者から上級者まで幅広く対応。ひとつSTEPが上がるごとに、難易度がジャンプアップします。STEP1の対象年齢が1歳半、STEP7の対象年齢が3歳半ですので、全体としてかなり広いレンジで展開してくれている商品です。

https://www.kumonshuppan.com/product/jigsaw-puzzle/

子どもに優しいデザイン

丈夫な素材で作られ、ピースはしっかりした厚みがあってつかみやすい形状になっています。絵柄は発色がはっきりしていて興味を引きやすく、息子の好きな「はたらくくるま」の絵柄が豊富なのも好ポイントでした。

丈夫な素材で作られ、ピースはしっかりした厚みがあってつかみやすい形状になっています。
丈夫な素材としっかりした厚みは、見ていても安心感あり。

達成感を得やすい商品設計

各ピースの厚みがあることと相まって、隣同士のピースがはまるときにズボっという手ごたえがきちんとあります。全体完成時に満足感が得られるのはもちろんのこと、ピースがはまるひとつひとつの動作にも達成感が得られる設計になっていて、「次へ、次へ」と進めたくなります。

また、「答え」となる完成形の絵柄が見やすいように、ピースが入っていた箱を折り畳むと見本になるように作られています。これは嬉しい配慮です。

くもんのジグソーパズル。箱を折り畳むと見本になるのもうれしい配慮
箱を折り畳むと見本になるのはうれしい配慮

パズルの世界に誘われていった2歳の息子

まず、「STEP1」(対象年齢1.5歳~)から「STEP3」までをセットで購入し、STEP1の2ピースのごく簡単なものからスタート。完成と同時に「で~きた~!」とうれしそうに声を上げてはいたものの、さすがに2ピースは簡単すぎたのか、すぐに「次!」と徐々に難しいものに挑戦し自信を深めていきました。このように達成感がさらなる挑戦意欲を引き出す仕組みになっていること、さすが公文式です。

STEP3でやる気に火がつく

STEP2まで(最大で20ピース)は、ほとんどが端のピースなので取り組みやすいのですが、STEP3に上がると、24ピース、35ピース、48ピースの3段階。ここまで来ると、本格的なジグソーパズルとして試行錯誤が必要になってきます。

このあたりから、息子も本気になり始めました。24ピース版は最初は親が横についてヒントを出しながら取り組んでいましたが、途中から「お父さん、やらないで!(=手伝わないで!)」と言われ、一人で取り組むように。父は、見守るのみ。

一度完成してもすぐにバラして、繰り返し取り組むようになりました。繰り返すほどに完成までの所要時間も短くなっていきます。一気に3回、4回と繰り返すことも。

この様子を見ながら、「あ、これ『秩序の敏感期』か。。」と感じたのです

2. 「秩序の敏感期」とは?

モンテッソーリ教育の「敏感期」の概念

モンテッソーリ教育における「敏感期」の一般的な定義を下記の通り転載させていただきます。

敏感期とは、特に0〜6歳の間に見られる特定の力を獲得しようと強いエネルギーが出る限られた時期のことです。敏感期には「運動、言語、感覚、秩序、社会性、小さいもの」という6種類があると考えられており、それぞれ異なる時期に現れ、一定の時期を超えると徐々に消失していくというのが特徴です。

引用元:Montessori Parent
https://montessoriparents.jp/journal/montessori-education-complete-guide/

https://montessoriparents.jp/journal/montessori-education-complete-guide/

「秩序の敏感期」に見られる「こだわり」

「秩序の敏感期」にある子どもの行動には、以下のような特徴が見られるようです。

順序にこだわる子ども例
いつもと同じ順番で身体を洗ってほしい
いつもと同じ道順で保育園まで行きたい
いつもはお風呂→歯磨きなのに、今日は歯磨き→お風呂で、なんかイヤ

所有にこだわる子ども例
お母さんのお箸をお父さんに使ってほしくない
お父さんの席に、お母さんが座っているのが嫌
毎日お気に入りの赤い服が着たい

場所にこだわる子ども例
絵本はいつも同じ場所にしまっておきたい
オムツ替えはいつも同じ場所でしてほしい
車に乗ったらいつもはスーパーに行くのに、今日は駅についた!違う!いやだ!

引用元:Montessori Style
https://montessori.style/sensitivity-to-order/

我が家の息子の行動の中にも、今から思えばすでに「秩序の敏感期」の表れが日常生活の中で様々出ていたのでした。具体的には:

  • 予め自分で決めた手順にこだわる
    • 食事の際に「○○食べてから、△△食べるね」などと、食べる順番をイメージしているようです。この順番と異なるおかずをすすめてみても、絶対に受け付けません笑。
  • トミカのミニカーをきれいに並べる(縦一列、横一列)
    • 手持ちミニカーが10個ほどありますが、それらのおもちゃを、縦一列に並べたり、横づけで並べたり、それらを交互に繰り返して、満足そうにニヤリと笑っているシーンが多く目撃されています。しっかり自動車の前後ろもそろえているのもポイント。

ジグソーパズルに通じる「秩序の敏感期」のポイント

このように、「いつもと同じ」を求めるような「環境の整った秩序」を対象に語られることの多い「秩序の敏感期」ですが、その本質は、

  • 自らイメージする段取り通りに進めたい
  • 自分で考えて行動したい

ということのようです。

秩序の敏感期は、子どもの心理的安定に直結しています。周囲の環境が予測可能であると感じることで、子どもは安心し、自信を持って活動することができるのです。

引用元:モンテッソーリの部屋
https://montessori.o-u-ma.com/binkanki/

これはつまり、子どもが自身の中に「秩序」を自ら形作っていく過程であるということ。

パズルの進め方を自らしっかり定めようとする息子は、まさにその「秩序」を形作ろうとしているのだと思います。

3. 「くもんのジグソーパズル」の「秩序の敏感期」ならではの遊び方

「くもんのジグソーパズル」のSTEP3やSTEP4に繰り返し取り組む2歳の息子は、次第に次のような変則的な進め方を始めました。

難易度を自ら上げて楽しむ

普通にピースの山から選んでピースをつなげていくことが普通にできるようになると、次のようなやり方で、自ら難易度を上げて遊ぶようになりました。

  • 2種類のパズルを混ぜてから取り組む
  • ピース置き場と別の場所で組み立てる

このように、自らの求める難易度に工夫して引き上げる姿は、「秩序の敏感期」による自主性の表れなのだと思います。

35ピースものと54ピースものを混ぜてから取り組み始める様子。
35ピースものと54ピースものを混ぜてから取り組み始める様子。

難易度の高いものには「イージーモード」も“独自開発”

STEP4になると最大で88ピースのパズルになり、2歳にとっては端から見てもかなりの難易度。サラの状態で何度も繰り返すのは骨が折れると本人も感じたのか、気づくと「イージーモード」のやり方を独自開発していました。

  • 一度完成させたパズルの隣に、1ピースずつ移植しながら作り上げていく。

ピースの位置関係がつかめているので、難易度はグッと下がります。このように、自らの求める難易度に工夫して調整して、脳の省エネモードにして楽しんでいる時もあります。ピース同士の位置関係を隣の場所に移植しているだけなのですが、これこそ、ピース間の「秩序」の繰り返しを楽しんでいるのだと思います。

4. 遊びの中で見えた息子の成長と変化

  • 集中力が持続するように
    • ジグソーパズルにハマり始めてから、驚くほど集中力が持続するように。特に、一度完成させて、またバラして、を繰り返していると、30分〜1時間くらい没頭している時もあり、。
  • 「できた!」の次の瞬間、すぐ次に挑戦
    • ジグソーパズルを完成させたときの達成感は格別で、息子の表情からもそれが伝わってきました。そして、その達成感を味わうや否や、次のステップに挑戦する積極性も見られるようになりました。
  • 親に手伝われたくない
    • 「自分でやりたい!」という意欲が次第に強くなり、親の手出しは今では完全拒否です笑。自立心が養われている証拠ですね。

5.「くもんのジグソーパズル」の取り入れ方

「くもんのジグソーパズル」のシリーズ構成と対象年齢

改めて、「くもんのジグソーパズル」のステップ表です。難易度ごとにシリーズ化されています。

https://www.kumonshuppan.com/product/jigsaw-puzzle/

各STEPごとに複数の商品が販売されているので、お子さんの好きそうな絵柄を選んであげると、興味も持たれやすいと思います。詳しい商品設計は公式サイトをご覧下さい。

くもんのジグソーパズル
楽しい「玩具」であり、学びにつながる「教具」 「くもんのジグソーパズル」は子どもたちが夢中になって遊ぶ玩具です…

「くもんのジグソーパズル」を購入すべきタイミング

各STEPごとに対象年齢が示されていますが、その対象年齢を過ぎてから始める場合でも、「STEP1」から始めるのが良いようです。ジグソーパズルとはそもそもどういうものなのか、が理解しやすく、達成よくをくすぐられながらステップアップしていくことができるため。

また、一度ハマると物凄い速さでステップアップしていきますので、「次のSTEP」を購入しておくのは、早め早めが良いと思います。

6. まとめ

「くもんのジグソーパズル」は、2歳の息子にとって「秩序の敏感期」を満たす遊びでありながら、集中力や達成感を育む知育玩具としても非常に効果的でした。遊びを通じて息子の成長を間近で感じることができ、「敏感期」に適したおもちゃの大切さを改めて実感しました。

お子さんの発達段階や興味に合わせて「くもんのジグソーパズル」を取り入れることで、親子で楽しく成長をサポートできるはずです。

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